認知症が世界を変える

認知症の傍に四半世紀。日々医療の現場で認知症に思う、私の現在・過去・未来。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

年齢相応、リアル・アラ9

88歳でも、背筋を伸ばして社交ダンスやカラオケをたのしむ、酒豪女子がいる。 90歳を過ぎて、投げ技をきめる男子がいる。 ろうろうと戦争体験を語る男子、 手作りの大根でお漬物を振る舞う女子、 自炊男子、夜遊び女子、浮気男子、先生女子… 皆んなテレビの…

救急搬送のホンネ。

認知症の患者さんが、 妄想や怒りに身を任せていたり、 あまり理解はできなくても、 色々と御自身の思うところを蕩々と語る姿は、 私を心から安心させる。 なぜなら、概ね身体が元気な証拠だからだ。 一旦身体の具合が悪くなると、 特に、レビー小体型認知症…

悪夢

胸の中心が詰まるような、 締め付けられるような息苦しさの中で、 明け方、目が覚める。 そんなとき、決まって見ている夢の中身は、 困って、助けを求めているように感じる、母のこと。 そのリアリティに、 毎回、目覚めた私は、母はずいぶん前に他界したは…

疲労感の原因

相手に何が必要か、相手が何を求めているのか。 それがわからぬまま、闇雲に、可能な限りの手を尽くそうとするのは、、、 尽くさなければ、と考えることは、、、 本当に 疲れる。 手探りの宝探しとは全然違う、 手探りの、泥の道造りみたいな、 その先にある…

物取られ妄想

あるはずの物がない時 物が無いことが自分のせいとは考えられない時 つまり、自分に思い当たる節がないとき 誰か物を持って行った人がいるかも、と考えるのは 仕方がないことかも知れない。 途中誰かに貸した記憶があって、 その人が「犯人」かもしれない、…

scansnap

気になる切り抜きや、 クリニックで保管すべき書類を、 事務方へ丸投げせずにデジタル化すべく、 専用のスキャナーを設置。 複合機に干されかかっていたが、 複合機のそれとは別次元に便利で。 ScansnapとMacの「プレビュー」アプリがあれば、 頭の中と書類…

開業記念。

2019年10月15日。 これまで認知症と関わり、 抱えてきた沢山の思いを、 世界に向けて全て解放するために、 クリニックをオープンした。 妄想2年。 準備期間3ヶ月半。 「認知症」は私の世界をどう変えるか。 新たな旅の始まりとその記録。